コーヒーにカフェインが入ってることは知ってるけど他にどんな成分があるんだろう?
いつも飲むインスタントコーヒーの表示はこんな感じです。
食品会社で働いているので原材料表示や栄養成分表示については気にして見ています。
コーヒーについて初めてじっくりみてみましたが、
原材料名:コーヒー豆
のみ!
栄養成分表示はなく、
ポリフェノール(クロロゲン酸類など)300g以上/1杯2gあたり
のみ!
食品なのに栄養成分表示をしてないんだぁ。
表示だけではどんな成分が入っているのかわかりません。
- コーヒーの表示はどうなってるの?
- コーヒーの栄養成分はなに?
- コーヒーにはどんな成分がはいってるの?
コーヒーはほぼ水ですが非常に体に作用するものも多いです。
毎日飲んでるのにどんな成分が入っているかわからないなんて怖い・・・。
それでは調べていきます!
コーヒーに栄養成分表示は必要ない!
栄養成分表示は必要ありません!
消費者庁の公正競争規約(景品表示法第31条に基づく協定又は規約)で認められています。
表示に関する公正競争規約といって各業界がより具体的で適切な表示方法の業界のルールとして自主的に設定。
コーヒーについては、下記の通り。
(11)栄養成分(タンパク質、脂質、炭水化物及びナトリウム)の量及び熱量の表示をしなければならない。ただし、規約の定めるコーヒーについては、栄養の供給源としての寄与の程度が小さいものとして、これを省略することができる。
引用元:レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約
その他にもいろいろと表示については細かく規約があります。ご興味があれば引用元リンクまで。
要は量が少ないから表示しなくてもいいよ!ってこと。
確かにほぼ水ですし表示は必要ないかもしれませんがコーヒーには非常にさまざまな身体的作用(メリット・デメリット)があります。
ということは表示は必要ないにしても存在はしてるはず。
調べてみます。
コーヒーの栄養成分はなに?
可食部分 100g当りの数値
食品群名/食品名 | し好飲料類/<コーヒー・ココア類>/コーヒー/インスタントコーヒー | し好飲料類/<コーヒー・ココア類>/コーヒー/浸出液 |
エネルギー | 287kcl(1220kJ) | 4kcal(16kJ) |
水分 | 3.8g | 98.6g |
たんぱく質 | 14.7g | 0.2g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | (6.0g) | (0.1g) |
脂質 | 0.3g | Tr g |
脂肪酸のトリアシルグリセロール当量 | 0.2g | (Tr g) |
炭水化物 | 56.5g | 0.7g |
灰分 | 8.7g | 0.2g |
無機質
ナトリウム | 32mg | 1mg |
カリウム | 3600mg | 65mg |
カルシウム | 140mg | 2mg |
マグネシウム | 410mg | 6mg |
リン | 350mg | 7mg |
鉄 | 3.0mg | Tr mg |
亜鉛 | 0.4mg | Tr mg |
銅 | 0.03mg | 0 mg |
マンガン | 1.90mg | 0.03mg |
ヨウ素 | 8µg | 0µg |
セレン | 5µg | 0µg |
クロム | 2µg | 0µg |
モリブデン | 7µg | 0µg |
ビタミン
E トコフェロールα | 0.1mg | 0mg |
E トコフェロールβ | 0.2mg | 0mg |
K | Tr µg | 0mg |
B1 | 0.02mg | 0mg |
B2 | 0.14mg | 0.01mg |
ナイアシン | 47.0mg | 0.8mg |
ナイアシン当量 | (48.0mg) | (0.8mg) |
B6 | 0.01mg | 0mg |
B12 | 0.1µg | 0µg |
葉酸 | 8µg | 0µg |
ビオチン | 88.0µg | 1.7µg |
脂肪酸
飽和 | 0.09g | (0.01g) |
一価不飽和 | 0.02g | (Tr g) |
多価不飽和 | 0.10g | (0.01g) |
食塩相当量 | 0.1g | 0g |
出典 日本食品標準成分表2020年版(八訂)インスタントコーヒー
インスタントコーヒーは粉の栄養成分、レギュラーコーヒーは抽出した液体の栄養成分なので単純比較できないです。
インスタントコーヒーは1杯に約2gと表示があるので上の表の1/50がレギュラーコーヒー100gに相当することになるということ。
ということは大きく変わらないということですね。
ただインスタントコーヒーはスプーンすら使わず、容器からマグカップに直投入されている方もいるのではないでしょうか?
私もその一人です・・・。
粉の量もいい加減。お湯の量もいい加減。ですから栄養成分もいい加減。それでコーヒー好きとは・・・。
しかし基本栄養成分5項目を見る限り、体に作用しそうな栄養素は発見できません。
その他の栄養成分があるようですね。
レギュラーコーヒーの水分は98.6%!残り1.4%でいろいろ作用するとは!
残りの成分が何か気になる!
それではその他のコーヒーの生豆の成分を見ていきましょう。
重要栄養素以外の大切な成分6種
- カフェイン
- クロロゲン酸類
- 酸
- 多糖類
- ショ糖類
- アミノ酸
カフェイン
コーヒーと言えばカフェイン。
豆の種類によりますが1%から3%程度含有しています。
- 覚せい作用
- 利尿作用
- 血流増
- 脂肪分解作用
- 身体能力の向上
- リラックス効果
メリットもあるけど取り過ぎにも注意!
クロロゲン酸類
カフェインに次いでコーヒーの代表的な成分。コーヒーポリフェノールと言われています。
ポリフェノールはタンニンの一種でコーヒーの渋みと苦みのもと。
豆の種類によりますが5%から10%程度含有しています。
作用について代表的なもの
- 抗酸化作用
- 血糖値の上昇を抑える
- 血液をさらさらにする
- 血管の若返り
- 脂肪分解作用
- 抗がん作用
ポリフェノールの量は赤ワインに匹敵!
酸
クエン酸・リンゴ酸等クロロゲン酸類以外に2%程度含有しています。
含まれている酸
- クエン酸
- リンゴ酸
- 酒石酸
- 酢酸
- キナ酸
コーヒーを飲んだ時の酸味や苦みを作っています。
植物の含まれる有機酸が多く、除菌・抗菌・消臭効果が期待できます。
コーヒーによって酸味や苦みが違うのでこれも重要な要素ですね。
多糖類
生豆に一番多く含有している多糖類。35%から45%程度含有しています。
こちらは豆の種類で大差ありません。
- ガラクトマンナン
- アラビノガラクタン
- セルロース
- ペクチン
- アラバン
アレルギーを抑制する作用があったり便通を良くする作用をもっています。
名前がカタカナばっかりでよくわからないけどいろいろと良い働きをしてくれてる。
ショ糖類
豆の種類によりますが3%から10%含有しています。
ショ糖とはいわゆる砂糖。スクロースとも言われています。
ブラックで飲んで甘いと感じたことはない!
あとで出てくるメイラード反応で重要な役割をします。
アミノ酸
アミノ酸の含有率は1%から2%と非常に少ないです。
また焙煎の過程でメイラード反応が起き、焙煎後にはほぼなくなります。
メイラード反応とはショ糖とアミノ酸が化学反応を起こし、メラノイジンが出来ます。
メラノイジンはコーヒー豆のように茶色く変化したり、香ばしい香りがついたり、うまみが強くなったりします。
本当にコーヒーは化学ですね!
【コーヒーの成分を分析】ラベル表示ではわからないコーヒーの中身 まとめ
コーヒーにはインスタントコーヒーもレギュラーコーヒーも栄養成分の表示が必要ありません。
しかし今回調べて体に影響を及ぼす成分がかなり含まれていることがわかりました。
理解した上で飲めばそれなりに対応ができるはず。
成分を理解してデカフェ(カフェインレスコーヒー)生活をすることでコーヒーのメリットが最大限に活用することができるはず。
コーヒーのメリットを生かしてデカフェ(カフェインレスコーヒー)生活をしよう!